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この週末にあった2つの出会い
昨日土曜日には大阪・なんばの精華小劇場で「精華演劇学校」があって、こちらにその様子があるのだけれど、久しぶりにワークショップの講師をした。
 10名の参加者で老若男女。最近演劇のワークショップというと20代から30代の女性がほとんどだったりするので、50代の男性が2人いたし、40代かなそのくらいの女性もお一人。僕のことは誰も知らないだろうと思っていたのだけど、先日の「旅行者」と昨年夏にみらいの会でやった「なみのうた」を見たという人がいて驚いた。大阪からわざわざありがとうございましたと自己紹介から始まった。
 前半は永井愛さんの「見よ、飛行機の高く飛べるを」と後半は宮沢章夫さんの「ヒネミ」のそれぞれ冒頭部分を使ってまずは円になって読み合わせ。初見で声に出して読んでもらったので緊張させてしまったかもしれない。けれども初心者だったり経験が浅いというわりには読みっぷりと言うか、器用に声色をつくって読んでくれた。もっともこの「声色」がうまいというのが僕としてはNGで、それでもアンケートには「棒読みで読んだ」とか書いてあったからそうなのかと思った。本気で読んでくださいって頼んだらどういうことになるのか。もう少し時間があればそういうところからじっくりとやってみたかった。棒読みではなくフラット(平坦)に台詞を読むことから。
 座っての読み合わせを2回くらいすると、今度は舞台の入口出口を決めて立って動いて読んでもらうことに。要は「役者が表現(演技)するための台本には実はほとんどのことは書かれていない」ということを実感してもらおうというのが趣旨だった。台本には次に何が起こるか次に誰が何を言うのかがすべて書かれていて、それを読む僕らはあらかじめそれらのことを知っているのだけれど、登場人物たちにとってはすべてが初めての経験であるということ。この演者と登場人物とのギャップを埋める手だてについては台本にはなにも書かれていない。たとえば視線や呼吸、タイミング。役者にとってはほとんどが空白であるというのが台本であって、だから国語のテストのように正解が課題文のなかにあるわけではない。およそそんなことを伝えられればというワークショップだった。終わってからのアンケートを読ませてもらうと、だいたい満足してもらえたようでよかった。ただし3時間で2本の台本を初見でというのは無理があったなと反省。ほんとは「見よ……」だけにすべきだったのだが「ヒネミ」を紹介したいという気持ちが強かったのだった。駆け足で進んだワークショップだったけれども、意欲ある受講生のみなさんのおかげで僕にとっても充実した3時間になった。感謝。
 そして今日日曜日は1本の映画をみた。僕が好きな韓国の映画監督イム・グォンテクの作品で「酔画仙」。

酔画仙
酔画仙

 第55回カンヌ国際映画際で監督賞を受賞したというのは見た後で知った事実だけれど、とても面白かった。19世紀末の朝鮮王朝末期に実在した有名な画家の伝記もので、貧しくて身分の低い生まれだったが才能を開花して朝鮮を代表する画家になる。苦労した画家のお話にとどまらず、19世紀末なので日清戦争があって、朝鮮半島は清と日本の狭間で翻弄されていたという時代だ。そういう社会情勢が背景に透けて見える仕組みや半島の四季の美しさ、当時の文化など「西便制」「春香伝」で見られたような一言では要約できない豊かさがとても刺激的だった。秋から1年韓国にいるあいだにどこかでイム・グォンテク本人を見ることができればなと思う。
 良い出会いがあって刺激的もらって、それが自分の作品づくりの励みになるというのがいい。自分が為すべきことをしっかりやっていこうと気を引き締めさせてくれた週末だった。

noartnolifenewものかき
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